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スポーツ法

7 月 26th, 2010

日弁連の「スポーツ法に関する研修」を受講してきました。

 

最近,大相撲の野球賭博問題が新聞等で大きく取り上げられていますが,プロスポーツ選手に限らず,スポーツに関わる人たちが不祥事(例えば,高校野球選手の大麻使用や暴力事件)を起こすと,一般の人の起こすそれよりも反響が大きいのは,「スポーツする人は法律違反なんてしない」という暗黙の了解のようなものがあるせいかもしれないと感じています。

 

その暗黙の了解は,「決められたルールを守り,そのルールの中で高い成績を追求する」というスポーツの本質から来るものではないかと思っていますが,加えて,スポーツに関わる人たちには,ルールを守ることは当然の前提として,人の模範となるような「心身の健全さ」まで求められることもその理由なのではないでしょうか。

 

競技団体を統括する組織には各団体ごとに規則(代表選考基準や大会出場資格等が定められているようです)があり,そういった規則の運用については,法律上の争訟として訴訟に持ち込むのが相応しくない案件も多いようです。

研修では,水泳の千葉すず選手が(「オリンピックは楽しむつもりで出た」「日本の人はメダル気違いだ」等という趣旨の発言をしたことも影響して?)シドニー五輪で選考から漏れたことを争った事件や,サッカーの我那覇和樹選手が体調不良のために受けた点滴治療がドーピング違反ということで6試合の出場停止処分を受けたことを争った事件などが取り上げられました。

 

そういった問題は,JSAA(日本スポーツ仲裁機構)という一般社団法人やCAS(スポーツ仲裁裁判所)による仲裁によって迅速な解決が図られているとのことです。

 

弁護士 横尾和也

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