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仮監での接見

8 月 2nd, 2011

大阪地方裁判所では,刑事裁判の直前や直後,裁判所の地下で待機している被告人と「仮監」というところで接見(面会)することができる。

 

被告人が遠方に勾留されている場合や,裁判前や裁判後に少しだけ確認しておきたいことがある場合には,非常に便利なので,私も今までに何度か仮監で接見したことがある。

被告人が拘置所に勾留されている場合は特に事前の手続きは不要で,直接地下に行って申込すれば良い。被告人が警察署の留置施設に勾留されている場合は,事前に裁判所で「指定書」という書面をもらって来なければならないので,少々面倒くさい。

 

仮監の接見室は,真ん中をアクリル板で仕切られている,部屋というより小さなスペースで,全体でも4人入れば満員になってしまうくらいの広さしかない。したがって,弁護人が2人で接見にいくと,こちら側はギュウギュウになってしまう。

被告人とは,通常,アクリル板を挟んで差し向かいで話をすることになるのだが,実は,執行猶予付きの判決を受けた後に被告人に会いに行くと,アクリル板を介さずに話をすることができる。

 

先日,執行猶予付きの判決の言い渡しがあった後,被告人が私に何か話したいことがあるような顔をしながら法廷の奥の扉から出て行ったのを見て,仮監での接見を申し込んだ。てっきり執行猶予付きの判決を受けた後用のアクリル板がない部屋(少年鑑別所だとそのような面会室がある)があるのだと思っていたら,いつもの場所に案内され,いつもはアクリル板の向こうに現れる被告人がこちら側にやって来た。

 

そんなことで,2人しか入れない狭いスペースで被告人と向かい合わせで話をすることになったのだが,クーラーも効いていないところなので暑くて汗はダラダラ出るし,被告人との距離が近すぎて妙に気恥ずかしかった。一方の被告人は,アクリル板を介さずに私と会えて「これで自由になれるんだ」と実感していたようで,ニコニコしながら話をしていました。

 

弁護士 横尾和也


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