先日,大阪拘置所に勾留されている被告人から,名物の「ちんする」を差し入れて欲しいという手紙が来た。
「何だそれは?」と思いつつ,大阪拘置所のすぐそばにある差し入れ屋で聞いてみると,大阪長谷川商店の「珍味するめ」を略して呼んでいるものらしいということが分かった。
差し入れ屋のおばちゃんによると,ネットで検索すると出てくるくらい名物になっていたらしい。ところが,イカの収穫があまり良くなかったらしく,長谷川商店は作るのをやめてしまったとのこと。
そこで,今までのイカの足のモノに代えて,イカの身を刻んだモノを「珍味するめ」として売っているとのこと。おばちゃんは「イカの足の吸盤の歯ごたえが好きな人には物足りないだろうけど,我慢してもらうしかないねぇ。」「ただ,辛子はオリジナルのブレンドのものを使ってるから,名物であることには変わりないのではないか。」「味噌汁に入れたりしてる人もいるみたいだよ。今は寒い時期だから,体が温まって良いと思うけど,お酒が欲しくなるかも。」と言っていました。
手紙には5袋差し入れてくれと書いてあったので,5袋購入しました。合計1210円也。むちゃくちゃ辛いらしいので,甘党の私はためしに食べてみる気にもならず,被告人に差し入れて,「今度の面会のとき,食べた感想を聞かせて下さい。」と言ってその日の接見を終えたのでした。
弁護士 横尾和也